
最近は紫外線の影響が強いので1年中紫外線ケアを必要としますが、やはり春から初秋にかけては日差しの強さが半端ではないので、しっかりしたケアが必要ですね。
しかし日焼け止めというのは、多くのものが使用すると「キシキシ感」があったり、あまりに強い効果のあるものは専用のクレンジングが必要だったりと肌への負担は大きくなります。
では乾燥肌の方に合った日焼け対策にはどんなものがあるのでしょうか?
なかには乾燥を引き起こすものも!日焼け対策製品の成分に要注意
そもそも乾燥肌を引き起こす原因の1つに紫外線があるので、乾燥肌さんにとっては紫外線対策は大変重要なのですが、実は紫外線対策に使用する日焼け止めの中には「使うことでよりお肌を乾燥しやすくさせてしまう」成分もあります。
市販されている日焼け止めには紫外線を吸収して放出する成分や、反射して紫外線の影響を減らす「紫外線吸収剤」「紫外線散乱剤」というものが配合されています。これらの成分は紫外線対策には欠かせないものではあるのですが、
・紫外線吸収剤は肌荒れの原因に、
・紫外線散乱剤はお肌の乾燥の原因に、
なりやすいと言われているのです。
最近では、紫外線吸収剤の影響について指摘されることが多いので、赤ちゃん用の日焼け止めなどには紫外線吸収剤は配合されていないこともあるのですが、紫外線散乱剤についてまだまだ「配合されていないけどしっかり紫外線対策できる」というものが少ないのが現状です。
乾燥肌さんが選ぶべき日焼け止めとは?
先程もお伝えしましたが、最近では紫外線吸収剤の配合されていない日焼け止めも増えています。
紫外線散乱剤についてまだ仕方ない部分があるのですが、できれば乾燥肌さんには紫外線吸収剤だけでも配合されていない(ノンケミカル処方)の日焼け止めを選ぶことがおすすめします。
なおかつ無添加で石けんで落とせるタイプならさらに良いですね。最近では保湿成分が入っているものもあるので、できるだけそうした肌に優しいタイプを選ぶのがベストです。
それでも気になる人は、無添加でオーガニック処方の赤ちゃん用日焼け止めなどを使うことをおすすめします。赤ちゃん用でも日常紫外線なら十分カットできますよ。
SPFとPA
日焼け止めにはSPFとPAという表示がされていると思いますが、この表示の意味、あなたはしっかりご存知ですか?
SPF
サン・プロテクション・ファクター(Sun Protection Factor)の略。SPFはシミやそばかす、皮膚がんの原因ともなる紫外線B波(UVB)を遮る力を表しています。
これは「紫外線防御指数力」とも言われています。
具体的にSPFの数値と言うのは、20分間UVBを浴びた何もつけていない素肌と比較して、日焼け止めを塗った肌が「UVBによる日焼けが始まるまでの時間」をどのくらい延長できたかを示しています。
ただ日焼けが始まるまでの時間と言うのには個人差があるので、色白の人で20分、普通肌は25分、メラニンの多めな色黒の人だと日焼けが始まるまで30分程度かかるとして計算をします。
例えばSPF20の日焼け止めなら、25分×SPF20=400分=日焼けが始まるまでに大体6時間40分の猶予があるということです。これだけを考えると、汗などで落ちなければSPF20でも6時間はしっかり日焼け止めができるので十分な感じがしますよね。日本皮膚科学会のSPF基準でも、SPFと日常の活動については次のような基準が出されています。
- 日常生活……SPF5
- 軽い屋外活動……SPF10
- 炎天下のスポーツや海水浴……SPF20
- 熱帯地方での屋外活動……SPF30以上
こうした基準をもとにSPFの数値を考えれば良いですね。
PA
プロテクション・グレイドオブUV-A(Protection Grade of UV-A))の略で、皮膚を黒くし、シワやたるみの原因となってしまう紫外線A波(UVA)を防止する効果を示しています。
効果は数値ではなく「+」記号の多さで表しています。+記号が多いほど、PA効果が高くなります。
PAの目安
「PA+」……日常生活(散歩、買い物)
「PA++」 ……屋外での軽いレジャー等
「PA+++」……炎天下でのレジャー、マリンスポーツ等
「PA++++」 ……非常に紫外線の強い場所や紫外線に過敏な人等
乾燥肌さんが皮膚へのダメージを考えるなら、日常紫外線でもPA++くらいを選んでいると、乾燥が進まず、肌への日焼け止めダメージも少なくて済むので良いでしょう。
まとめ
- 紫外線吸収剤は肌荒れ、紫外線産卵剤は肌の乾燥の原因になりやすいので日焼け止め選びは成分に要注意
- 赤ちゃん用の日焼け止めは低刺激で肌に優しいので乾燥肌の人におすすめ
- SPFとPAの表示の違いで効果にも違いがある