
プラセンタやコラーゲンが美容に良いことは多くの人が知るところです。
ここに最近は「プロテオグリカン」という成分も「美容に良い」「膝・腰などに良い」と注目を浴びるようになり、プロテオグリカン配合の化粧品や健康食品が増えてきました。
今回はこの注目の美容成分である「プロテオグリカン」について詳しくご紹介します。
プロテオグリカンってそもそも何なの?
冒頭でも例に挙げているプラセンタやコラーゲンは、昔から美肌に良い成分と言うことで色々な化粧品に含まれてきました。
ここ最近はそうした昔からの成分に加え、「プロテオグリカン」という成分が注目を集めるようになっています。
ただ、コラーゲンなどと異なり、あまり馴染みがある成分ではないので、「プロテオグリカン」ってそもそも何なの?という人が多いのも事実。
この項ではプロテオグリカンの成分や種類についてご紹介したいと思います。
「たんぱく質」の一種
年齢を経るごとに減少していくと言われている「コンドロイチン」や「グルコサミン」といった成分についてはあなたも耳にしたことがあるでしょう。
実はこのコンドロイチンやグルコサミンと言う成分はプロテオグリカンを構成している成分の一部なのです。このように、プロテオグリカンというのはコンドロイチンやグルコサミンを含む化合物であり、代表的なプロテオグリカンには軟骨を作っている成分があります。
プロテオグリカンと言うのは、ある種のたんぱく質に対して何本かの糖鎖「グリコサミノグリカン」が結合したものの総称です。ちなみに糖鎖とは、糖が結合してできた化合物のことを指しています。
これを踏まえると、プロテオグリカンは、たんぱく質+糖鎖でできているということで、同じ構成の化合物をつくることができれば、外部から補給することも可能であることがわかります。
「種類」がある?
先述した通り、プロテオグリカンは「たんぱく質+糖鎖」が結合したものなので、糖鎖であるグリコサミノグリカンの種類によってプロテオグリカンにも種類がでてくることになります。
その代表的なものが動物においては軟骨を形成している「アグリカン」や、肌の真皮層にある「ヴァーシカン」などになるのです。
軟骨と言うのは年齢を重ねると若い頃の様な弾力を失ったり、すり減ったりするのは良く知られていますよね。
このことから年を重ねると膝関節や腰が痛みやすくなるのですが、軟骨の異常が原因の関節痛に対しては、体外からサプリメントなどで適切なプロテオグリカンを補給すると良いとされているのです。
他にも体外から補給できるプロテオグリカンとしては、皮膚の基底層にある「パールカン」などが挙げられます。
美肌効果
先の項でもお伝えしたように、プロテオグリカンにはいくつもの種類があり、肌を構成する「真皮層」や「基底層」にもプロテオグリカンは存在しています。
こうした肌に存在するプロテオグリカンには、美肌を維持するための3つの大きな働きがあります。
高い保水力
肌に存在しているプロテオグリカンはヒアルロン酸の1.3倍にも及ぶ保水力があります美肌のために「コラーゲン」を補給している人は女性のなかには多いですよね。この「コラーゲン」は、美肌をつくる「骨組み」のようなもの。
プールでいえば水を張るための「容れ物」と言ってもいいかもしれません。このコラーゲンのつくる骨組みの間を「水で」満たしていくのが、肌にあるプロテオグリカンなのです。
プロテオグリカンは水分をたっぷり含んだ風船のようなもので、コラーゲンの間を水で埋めていってくれるんですね。ですから、コラーゲンだけがたっぷりあっても、プロテオグリカンが不足していれば、肌は十分に「ピン」と張ることはできませんし、逆にプロテオグリカンだけがたっぷりあっても、容れ物がしっかりしていなければ肌に健康的なハリをもたらすことは難しいのです。
炎症抑制効果
プロテオグリカンには「炎症を抑える効果」があります。これは炎症を抑制するサイトカインの働きをプロテオグリカンがサポートするので生まれる効果です。つまり肌にプロテオグリカンがたっぷりあれば、もし寝不足などでお肌に吹き出物ができても、通常より早めに炎症を治めてくれたり、肌荒れが炎症になること自体を防いでくれたりするわけですね。
ターンオーバーの促進
肌に存在しているプロテオグリカンは、EGFと良く似た作用があります。EGFにはターンオーバーを正常に促す働きがあります。お肌の正常なターンオーバーを促進してくれるということは、肌のくすみを防いだり、余計な肌荒れを引きこ起こすことを防いだりしてくれます。
このように肌に存在するプロテオグリカンは、「保水+炎症抑制+ターンオーバーの促進」の3つの効果で肌を健やかに美しく維持してくれるのです。これがプロテオグリカンが美肌に効果があると言われるゆえんとなっているのですね。
まとめ
- プロテオグリカン=たんぱく質+糖鎖
- 軟骨形成「アグリカン」肌の真皮層にある「ヴァーシカン」皮膚の基底層にある「パールカン」などそれぞれ種類がある
- 高い保水力・抗炎症作用・ターンオーバー促進など美肌効果が高い