
シワには、まだできたばかりの浅いシワと、できはじめてから年数が経過した深いしわがあり、それぞれにケアに使用する化粧品の種類が異なります。
これからシワ改善のためのケアを行う方は、まずご自身のシワの状態をよく確認し、適切な化粧品を選びましょう。
浅いしわ(表皮ジワ)
原因
浅いシワは、お風呂上がりや洗顔後の保湿不足や、冷暖房機などによるお肌の乾燥が原因となって現れると考えられています。また、このシワはお風呂上がりや洗顔直後、保湿直後にはほとんど目立たず、お肌が乾燥し始めると目立つという特徴を持っています。
また、このシワは指で左右に引っ張ってみると消えるというのも大きな特徴で、この段階でシワ改善のためのケアを開始すれば、深いしわへの発展を防ぐことができます。
浅いシワは若い年代の方にも現れることがあり、若い方であっても、お肌の乾燥を放置しておくと将来的に深いシワができやすくなりますで、十分な注意が必要です。
有効成分
私たちの表皮は角質層で覆われており、そこには細胞間脂質が存在しています。そして細胞間脂質の90%以上はセラミドという成分で構成されていますので、お肌が乾燥した等、まずはセラミド配合の化粧品でケアを行ってみることをおススメします。
また、ヒアルロン酸やコラーゲンを高濃度で配合している化粧品も乾燥肌改善に役立ちますので、これらの成分を配合している化粧品の中から、ご自身のお肌に合うタイプを探し出してみましょう。
ただし、いくら保湿を行っても乾燥肌が改善されない場合には、なんらかのアレルギーや内臓疾患の可能性が否めませんので、まずは皮膚科で受診し、必要に応じて内科でも受診しておくとよいでしょう。アレルギーや内臓疾患によってお肌の乾燥が起こっている場合では、一般的な保湿化粧品では対応することができないこともあります。
深いしわ(真皮ジワ)
原因
表皮に留まらず真皮にまで食い込んでいる深いシワは、真皮層のコラーゲンやエラスチンなどの減少や、紫外線の影響を強く受けて現れます。特に、20代以前に無防備に紫外線を浴び続けていた方の場合では、早い段階で深いシワが現れることがあります。
有効成分
お肌のターンオーバーを促す働きを持つトレイチノン(ビタミンA誘導体)、ビタミンAの一種であるレチノール、EGF(上皮細胞成長因子)、EGFと作用が似ているプロテオグリカンなどがおススメできる成分です。
また、フルーツ酸配合のピーリング剤もお肌のターンオーバーを促進する効果を期待することができますので、おススメです。
ただし、現れてから年数が経過した深いシワの場合では、セルフケアでの対応だけでは改善が難しいこともありますので、セルフケアで限界を感じたときには、美容外科や美容皮膚科に相談してみましょう。
美容外科や美容皮膚科では、ケミカルピーリング、光治療、レーザー治療などで深いシワを改善することができます。
化粧品でのお手入れポイント
正しい洗顔はスキンケアの基本ですので、まずは正しい洗顔を心がけましょう。洗顔を行う際のポイントは、力を入れ過ぎないこと、洗顔料はしっかりと泡立ててから使用すること、洗顔料の成分は必ず洗い流すこと、ぬるま湯ですすぐこと、この4点です。
また、しわ改善のためのマッサージやツボ押しを行う際には、手や指に余分な力が入らないように注意する必要があります。顔の皮膚は思いのほか薄く、ちょっとした力でも摩擦を受け、傷ついてしまうことがあります。お肌が傷ついてしまうと、その部分にシワが発生してしまうことがありますので、どのような方法でケアを行うにせよ、お肌に余分な力が加わってしまわないよう、注意して下さいね。
まとめ
- 浅いシワ(表皮ジワ)はお肌の乾燥が主な原因。セラミド配合の化粧品でケアを。
- 深いシワ(真皮ジワ)は紫外線が主な原因。トレイチノンやプロテオグリカンが配合された化粧品でケアを。
- 正しい洗顔が改善の鍵。